カレー
浪花カッパッパおじさんの弁当日記(3/23)
● カレー
さて、俺の弁当はというと、一昨日大量に作ってまだ残っているカレーにしたで。
少しカレーについて考えてみる。
俺はカレーが大好きなんやがグルメというほどやない。
以前、カレーの専門店を紹介した雑誌を買うて、友人と大阪カレーグルメツアーを企画したことがあったが、その企画は4、5店巡ってやめてしもたし、昼食で食べたい物が見当たらんときは、その店のメニューにカレーがあればそれを注文する、
まあ、その程度のカレー好きに過ぎん。けど一旦カレーを食べだすととまらん。何食食べて飽きることがないんや。
カレーにはなんともいえない郷愁を感じるなぁ。
俺は、愛媛県西予市城川町という宇和島市からバスで3時間あまり山あいに入った、あと3キロも歩けば高知県に至る山間僻地に生まれた。
今では信じられないことやが、40年前といえば、そんな山間部で最も安価に手に入る海の幸がクジラの冷凍肉やった。お袋はそれを牛肉代わりにカレーやすき焼きに入れてくれたもんやった。
それでも、俺の小さい頃は生活が貧しゅうて、安価とはいえ、そのクジラ肉がカレーに入っていることはそうたびたびあることではなかった。
せやからカレーの中にクジラ肉があるときはホンマに嬉しかった。
お袋はよくカレーを作ってくれたが、牛肉やクジラ肉がないときに代わりにいれたんは魚肉ソーセージやった。
けどそのソーセージは品が悪く、保存料とか何だかの粉類がふんだんに入ってたから、煮込むと大きく膨張し、カレー鍋の中にプカプカ浮き上がるんや。
そんでも俺はそのカレーが嬉しく、2杯も3杯もお代わりしたのを今でもよう覚えてる。

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中学校を卒業し、今は死語となった集団就職で、俺は松山市にある印刷会社に就職して夜間高校に通った。
その頃、俺は、1階に共同炊事場と4畳半一間の2部屋、2階に4畳半一間が4部屋ある、会社近くのオンボロアパートの2階に住んでいたんやが、その炊事場でよくカレーを作った。
印刷会社の給料は安かったから、もちろんカレーの中に入っているんは魚肉ソーセージや。
食べてはルーや野菜を継ぎ足し、食べては継ぎ足ししながら、もうカレーは見るのも嫌というぐらいになるまで、毎日、毎日、よう食べた。
カレールーはバーモントカレーやったな。
高校3年生のとき、俺は同級生の梨佳ちゃんに恋をし、その梨佳ちゃんがアパートにきてくれたことがあった。
俺はそのときカレーを作って梨佳ちゃんを饗応したんやったが、それは1週間ほど食べ続けた後にルーと野菜を追加した、何か白湯のような薄い味の中に、ソーセージがプカプカ浮いているようなそんなカレーやった。
梨佳ちゃんはそれから2度と俺のアパートに来なかったし、2人の関係も俺の部屋で手を握りあっただけの幼いものに終わったんは、2人がウブだったこともあったやろが、あのカレーも一役買っていたんかもしれんと思うことがよくある。
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