断酒再び(11日目)
断酒11日目(4月4日)
4日間、私は断酒をしたのだったが、5日目、上司に誘われてつい飲み、それからは元の木阿弥なのだった。
恥ずかしい限りなのだった。
これではあかん。破滅する!
身体依存にまでいたったこの私には、一人では断酒ができないのであった。
断酒会に入ろう。私は、思い切って私の住む地域の断酒会に電話をしたのだった。
断酒会では、参加者一人ひとりがアルコール依存の経験を語り合い、酒害のむごさや辛さを語り、断酒の大切さを再認識して励ましあうのだった。
数年前、私が初めて断酒会に参加したとき、私の経験を話す順番がきて、私は断酒会に参加することを決意したわけを話し始めたのだったが、話の途中から涙がとまらず、遂には嗚咽に言葉をなくしたのだった。
あれも辛い記憶なのだった。
その断酒会も3度ほど参加してやめたのだった。
昨日、断酒会の世話役の方に電話をすると、私の住む地域には北方面と南方面で断酒会の例会が、1週間に1回、定期的に開かれており、今日は北方面の公民館、明日は南方面の公民館で例会があるとのことだった。
1日も早いほうがいい。
北方面の公民館は私の家からは遠かったが、私は今日の例会に参加しようと決めたのだった。
仕事が終わり、私は公民館に向かって自転車を走らせたのだった。
なぜか、やけに気が重いのだった。初めて断酒会に参加して涙にむせんだことなどが思い出され、ぺタルを踏む足が止まりがちになるのだった。
そのうち、今日の例会の会場は家から遠い、明日の例会に参加したほうが、先々のことを考えれば都合がいいのではないかなどと思いはじめるのだった。
そして、またもや、アルコールは今日を最後にして、明日の断酒会に参加した後からきっぱりやめることにしようなどと都合のいいことを考えだすのだった。
遂に、私は会場へ向かう途中にある、私が一時よく通った立ち飲み屋ののれんをくぐってしまったのだった。
ビール1本と焼酎の湯割りを1杯だけにしよう、そう思ってビールを注文すると、隣に立ち並んでいた男から声がかかったのだった。
「太郎さん、久しぶりやな。何年ぶりやろ。元気にしてはりましたか?」
おどろいたことに、その男は、10年近く前に同じ職場で苦労を共にした元同僚なのだった。
「あ、こんなとこで会うやなんて? 山本はんも元気にしてはりましたか?」
その頃の思い出話に話が弾み、ビール1本が2本に、焼酎1杯が2杯、そして3杯に、遂にはお互いにへべれけになるまで飲んでしまったのだった。
私は、それからのことはよく覚えていないのだった。
私は、またもや、翌朝、ふとんの中で目覚め、重い頭を抱えながら、悔恨に歯ぎしりするのだった。
今日こそは断酒会にいこう。私は弱弱しく思うのだった。
電子出版プラットフォーム「パブー」から、田中かわずのペンネームで、400字詰め原稿用紙で10枚程度の短編小説「桜」「みっちゃんへ」「ピヨピヨ」「ベロの辛抱」、中編小説「おばあちゃんへの贈り物」を電子出版しました。無料です。よかったら読んでね。
エッセイ「オレのリハビリ日記」をパブーから有料で電子出版しました。300円です。よかったら買って読んでね。
4日間、私は断酒をしたのだったが、5日目、上司に誘われてつい飲み、それからは元の木阿弥なのだった。
恥ずかしい限りなのだった。
これではあかん。破滅する!
身体依存にまでいたったこの私には、一人では断酒ができないのであった。
断酒会に入ろう。私は、思い切って私の住む地域の断酒会に電話をしたのだった。
数年前、私が初めて断酒会に参加したとき、私の経験を話す順番がきて、私は断酒会に参加することを決意したわけを話し始めたのだったが、話の途中から涙がとまらず、遂には嗚咽に言葉をなくしたのだった。
あれも辛い記憶なのだった。
その断酒会も3度ほど参加してやめたのだった。
昨日、断酒会の世話役の方に電話をすると、私の住む地域には北方面と南方面で断酒会の例会が、1週間に1回、定期的に開かれており、今日は北方面の公民館、明日は南方面の公民館で例会があるとのことだった。
1日も早いほうがいい。
北方面の公民館は私の家からは遠かったが、私は今日の例会に参加しようと決めたのだった。
仕事が終わり、私は公民館に向かって自転車を走らせたのだった。
なぜか、やけに気が重いのだった。初めて断酒会に参加して涙にむせんだことなどが思い出され、ぺタルを踏む足が止まりがちになるのだった。
そのうち、今日の例会の会場は家から遠い、明日の例会に参加したほうが、先々のことを考えれば都合がいいのではないかなどと思いはじめるのだった。
そして、またもや、アルコールは今日を最後にして、明日の断酒会に参加した後からきっぱりやめることにしようなどと都合のいいことを考えだすのだった。
遂に、私は会場へ向かう途中にある、私が一時よく通った立ち飲み屋ののれんをくぐってしまったのだった。
ビール1本と焼酎の湯割りを1杯だけにしよう、そう思ってビールを注文すると、隣に立ち並んでいた男から声がかかったのだった。
「太郎さん、久しぶりやな。何年ぶりやろ。元気にしてはりましたか?」
おどろいたことに、その男は、10年近く前に同じ職場で苦労を共にした元同僚なのだった。
「あ、こんなとこで会うやなんて? 山本はんも元気にしてはりましたか?」
その頃の思い出話に話が弾み、ビール1本が2本に、焼酎1杯が2杯、そして3杯に、遂にはお互いにへべれけになるまで飲んでしまったのだった。
私は、それからのことはよく覚えていないのだった。
私は、またもや、翌朝、ふとんの中で目覚め、重い頭を抱えながら、悔恨に歯ぎしりするのだった。
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