母のこと③
母のこと③
生活は苦しく貧窮にあえいではいたが、母はいつもほがらかなのだった。
概して母方の兄弟はみんながみんなして明るいのだった。
こんな思い出があるのだった。
母の兄弟姉妹のうち、「恵美ねえ」と呼ばれていた母の3番目の妹が、近くの雑貨屋に稼いできていたのだったが、そのえみねえと一緒にバスに乗ったときのことなのだった。
途中の駅でえみねえの友達がそのバスに乗ってきたのだった。
えみねえはその友達とよほどに仲がよかったようで、2人で話し始めると、おしゃべりはとまらないのだった。
そのうち、えみねえはあたりをはばからず、大きな口を開けて、ガッハッハと笑い始め、車内にえみねえの高声だけが満ちたのだった。
その声に乗客が迷惑を感じたようではなかったが、私は一人声高に笑うえみねえと隣りあわせで座っているのがいかにも恥ずかしく、バスが目的地に早く着くことをひたすら心の中で念じるのだった。
ことほどさように、母方の兄弟は奔放で明るく、8人の兄弟姉妹が集まると、それはそれは蜂の巣をつついたような大騒ぎになるのだった。
母もよく明るく笑うのだった。
えみねえのようにガハハっと笑うのではなかったが、コトコト笑うのだった。
私はその母の笑う声が好きなのだった。
そんな母の愛情にに包まれて、私は子ども時代を過ごしたのだった。
生活は苦しく貧窮にあえいではいたが、母はいつもほがらかなのだった。
概して母方の兄弟はみんながみんなして明るいのだった。
こんな思い出があるのだった。
母の兄弟姉妹のうち、「恵美ねえ」と呼ばれていた母の3番目の妹が、近くの雑貨屋に稼いできていたのだったが、そのえみねえと一緒にバスに乗ったときのことなのだった。
えみねえはその友達とよほどに仲がよかったようで、2人で話し始めると、おしゃべりはとまらないのだった。
そのうち、えみねえはあたりをはばからず、大きな口を開けて、ガッハッハと笑い始め、車内にえみねえの高声だけが満ちたのだった。
その声に乗客が迷惑を感じたようではなかったが、私は一人声高に笑うえみねえと隣りあわせで座っているのがいかにも恥ずかしく、バスが目的地に早く着くことをひたすら心の中で念じるのだった。
ことほどさように、母方の兄弟は奔放で明るく、8人の兄弟姉妹が集まると、それはそれは蜂の巣をつついたような大騒ぎになるのだった。
母もよく明るく笑うのだった。
えみねえのようにガハハっと笑うのではなかったが、コトコト笑うのだった。
私はその母の笑う声が好きなのだった。
そんな母の愛情にに包まれて、私は子ども時代を過ごしたのだった。
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