断酒日記再び
断酒日記再び（４/２５）
Ｆ君は私の後輩なのだった。
Ｆ君には神経質なところがあり、職場を変わるごとにその職場に適応できない自分に悩み、私に相談を持ちかけるのだった。
その悩みは、仕事がわからず困っている、誰も教えてくれない、上司とうまくやっていけるか自信がない、といった、職場が変われば誰しもが一度は抱くような悩みなのだった。
しかし、Ｆ君にとっては、それらの悩みが心の中で夜も眠れないほどに膨張し、いつもこのままの状態が続けば、仕事をやめるしかないと思いつめるのだった．
今回もそうなのだった。
Ｆ君から、もう会社をやめるしかないという電話を受けた私は、Ｆ君を居酒屋に誘ったのだった。
「なあ、そんなん気にしてもしゃあないで。君にできることを１つづつ片付けていけばそれでいいんや。そうしてたら必ず出口は見つかる。な、これまでもそうやったろ」
私は、いつものように、いつもの言葉を繰り返して、Ｆ君を励ますのだった。
「まあ、１杯飲みいな」そういいながら私は、何度も何度も同じ励ましの言葉を繰り返し、そしてビール中ジョッキ２杯と焼酎の湯割２杯を飲んだのだった。
Ｆ君と別れ、電車に乗って家の最寄り駅に着いた私は、急に空腹を覚えたのだった。
（そういえば、Ｆ君とは話ばっかりして、ほとんど当てを食べなかったなあ）
ここでも、私は中華料理店に入り、焼きそばを当てにビール大瓶を１本飲んだのだった。
家に帰り着いた私の息に、アルコールのにおいをかぎつけた妻はこういうのだった。
「あんた、断酒したっていってたんやなかったの！」
電子出版プラットフォーム「パブー」から、田中かわずのペンネームで、４００字詰め原稿用紙で１０枚程度の短編小説「桜」「みっちゃんへ」「ピヨピヨ」「ベロの辛抱」、中編小説「おばあちゃんへの贈り物」を電子出版しました。無料です。よかったら読んでね。
エッセイ「オレのリハビリ日記」をパブーから有料で電子出版しました。３００円です。よかったら買って読んでね。
Ｆ君は私の後輩なのだった。
Ｆ君には神経質なところがあり、職場を変わるごとにその職場に適応できない自分に悩み、私に相談を持ちかけるのだった。
その悩みは、仕事がわからず困っている、誰も教えてくれない、上司とうまくやっていけるか自信がない、といった、職場が変われば誰しもが一度は抱くような悩みなのだった。
今回もそうなのだった。
Ｆ君から、もう会社をやめるしかないという電話を受けた私は、Ｆ君を居酒屋に誘ったのだった。
「なあ、そんなん気にしてもしゃあないで。君にできることを１つづつ片付けていけばそれでいいんや。そうしてたら必ず出口は見つかる。な、これまでもそうやったろ」
私は、いつものように、いつもの言葉を繰り返して、Ｆ君を励ますのだった。
「まあ、１杯飲みいな」そういいながら私は、何度も何度も同じ励ましの言葉を繰り返し、そしてビール中ジョッキ２杯と焼酎の湯割２杯を飲んだのだった。
Ｆ君と別れ、電車に乗って家の最寄り駅に着いた私は、急に空腹を覚えたのだった。
（そういえば、Ｆ君とは話ばっかりして、ほとんど当てを食べなかったなあ）
ここでも、私は中華料理店に入り、焼きそばを当てにビール大瓶を１本飲んだのだった。
家に帰り着いた私の息に、アルコールのにおいをかぎつけた妻はこういうのだった。
「あんた、断酒したっていってたんやなかったの！」
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