断酒日記再び(11/8 再出発)
1日断酒、再出発である。
昨日は2回目の断酒会にいった。1回目は2週間前の水曜日で、参加している皆さんの酒害体験を聞きながら断酒を誓ったのだったが、4日目にもろくもその決意は崩れた。後はなし崩しである。
先週は再飲酒が始まっていたから、なんとなく断酒会に出席する気になれず、支部長から電話をいただいたが、仕事が忙しいとかなんとか口実をもうけていかなかった。
1日断酒、断酒例会、これあるのみ。
重い足を引きずって断酒例会に出席した。昨日は15人ほどが出席されていた。
私の話す番がきて、私は、今回が2回目の出席であること、1回目の出席から4日後には再飲酒が始まったこと、先週はそのことがあってどうにも出席する気になれなかったこと、昨日まで飲み続けていること、しかし、このまま飲み続ければ、家族の崩壊、経済の破綻、ひいては人生の破滅を迎えることは目にみえていること、皆さんの力を分けてほしいと思っていることを素直に話した。
そして、私は、皆さんの壮絶な断酒体験をお聞きし、思いを新たにした。
どうにかしてアルコールを止めなければならない。そうでなければ地獄が待っている。
もう、何度目になるかわからないが、思いを新たに再出発である。
出席者の皆さんの話を聞いていると、異口同音に言われることがある。それは、断酒例会への出席こそが断酒の継続を助ける大きな力になっているということと、断酒継続は最終的には自身の意思にかかっているから、体験談を通して自分なりの断酒の方法を見つけるしかないということである。
そうである。最後は自分である。自身がどう考えるか、どう生きるかだ。
■ 断酒新生指針
断酒会には「断酒新生指針」というものがある。こうである。
1 酒に対して無力であり自分一人の力ではどうにもならなかった事を認める。
2 断酒例会に出席し自分を素直に語る。
3 酒害体験を掘り起こし、過去の過ちを素直に認める。
4 お互いの人格に触れ合い、心の結びつきが断酒を可能にすることを認め、仲間たちとの信頼を深める。
5 自分を改革する努力をし、新しい人生を送る。
6 家族はもとより、迷惑をかけた人たちに償いをする。
7 断酒の歓びを酒害に悩む人たちに伝える。
ご他聞にもれず、最近の断酒会も高齢化の波にさらされて老化が進み、組織を運営する背骨が硬直化し、活力を失い脆弱になってきていると、全日本断酒連盟の機関誌「かがり火」にある。
私も、断酒会のあれこれについては、これから事あるごとにこのブログに書いていくつもりだが、今回は昨日の例会に出席して、なるほどとほほえましく納得したことを書き記しておきたい。
それは上に掲げた断酒新生指針に関連する。
■ 機関誌「かがり火」
「かがり火」にこうある。
全断連結成時には、日常の活動の中で「断酒新生指針」7段階の道は当然のことと考えられ実践されてきたが、時が流れ組織の拡大に伴い、その運営に追われるようになると、その実践が第3段階までに留まり、断酒継続のみをもって実践主義ととらえるようになってきたのではないか。
断酒活動に終点はない。断酒継続の先に第4段階以降の価値観の転換による「断酒新生」がある。それは終わることのない自己改革(人間としての成長)と社会奉仕の精神の発露である。これを断酒会の生命線である「生涯治療」と言い換えてもよい。この考えをどうすれば徹底できるか。
価値観の転換の第1歩は「第2の否認の解除」である。会員個々が依存症の本質を正確に認識し「第2の否認の解除」を果たし、断酒の段階を上り続けることなくして、会員の定着は果たせないし、新しい会員に身をもって進むべき道のりを示すことはできない。
私も、つい、固い文章を書く癖があるから、人のことはいえないが、なんとも硬質で難しい文章ではある。研究論文ではなく、断酒会の会員に向けた機関誌なのだから、もっと書きようがあるとは思うが、そのことはさておき、いわんとすることはこういうことかと思う。
断酒会に入って断酒を継続できたからといって、それで断酒の目的が果たせたことにはならない。むしろ断酒の目的はその先にある。断酒を通して人間的に成長し、新たな人生を歩み、その生き様を断酒に悩む人達に伝えていく。
また、奉仕の精神をもって、酒害をなくする社会的活動に積極的に参加する。そこにこそ断酒の真の目的、終の目的がある。
■ あるおじいちゃんの話
やっと、断酒のとば口に立った私は、今はどうすれば断酒が継続できるかを真剣に考える時期で、断酒の先の世界のことなどを語るのは笑止千万なことはわかっている。
だから、私はここでそのことをあれこれ書くつもりはない。昨日の断酒会の出席者の発言の中に、このことに関連して、80歳前かと見えるおじいちゃんがこんな風な話をされたので紹介したいのである。
もう私も先が見えてきた。若い人のようにこれから断酒して新しい人生を歩むというような年ではない。そんな私にとって断酒新生とはどういうことか。それはかっこよく死ぬことだと思っている。
子や孫にいい思い出を残し、若いときは大酒のみで大変やったが、年がいってからは本当に丸く優しくなっていいおじいさんやった。そういわれて死ぬことである。それが、私にとっての奉仕、断酒新生だと思っている。
なるほどなあと、私は思った。この方の断酒歴は相当に長いようで、病院での入退院を繰り返し、家族にも大変な迷惑をかけて断酒を決意し、そして今があるのだろう。ほほえましくいいお話だった。
それにしても私の断酒への道のりは長く遠い。でも、その長い道のりのことは今は考えないでおく。1日断酒、これあるのみである。
■ 今日の弁当
最近は、断酒のことで頭の中が一杯で、弁当作りもおざなりだ。今日の弁当も何の工夫もないが、折角作ったのだから掲載しておこう。
◇ 鶏もも肉のピカタ
一昨日、ピカタを作って弁当に入れ、結構、いけたので今日も作ってみた。
◇ ウィンナー
斜め切りして炒めただけ。
◇ 卵焼き
定番、焼いただけ。
1句 卵焼き 弁当箱に なきゃイヤだ
◇ ピーマンおかか和え
ピーマンは立て切りにし 、フライパンで炒めて醤油で味付け、おかかで和えた。
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