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断酒日記再び(11/10 底突き) - 最近のトピックスや弁当作り・断酒生活そのほかもろもろ日記

断酒日記再び(11/10 底突き)

■ 夕食

 
昨日も、妻があまり体調がよくないので、私が夕食を作ることになった。

 午後6時過ぎに家に帰って晩ご飯は何にしようかと妻に尋ねると、マーボ豆腐がいいという。

 材料を買いに業務用スーパーに走った。木綿豆腐4丁、牛ひき肉、奴ネギ、チンゲン菜、もやし、揚げさんを買った。アルコール飲料コーナーが私を呼んでいたが我慢した。

 家に帰り、木綿豆腐を賽の目に切り、水気を飛ばしている間に、フライパンで牛ひき肉を炒め、水を足してトウバンジャン、キムチの素、砂糖、醤油で味付けした。

 マーボ豆腐を作っていると、もう一人の私が「おい、冷凍庫にバーボンが冷えてるぞ。嫁はんはちょうど風呂に入ってる。どや、いつもみたいにおちょこでキューっとストレートでやったら旨いでえ」と囁きかけてきた。

 (飲みてえなあ)

 けど、我慢した。1日断酒、これあるのみ。

 マーボ豆腐の味を整え、賽の目に切った豆腐を流し込んで温め、小口切りにした奴ネギを加えて、片栗粉でとろみをつけてマーボ豆腐のでき上がりである。

CIMG3653.jpg

 
 続いて、チンゲン菜を一口大に切り、揚げを細めに切りそろえて炒め合せ塩コショウして、もやしを加え、野菜炒めのできあがりである。

CIMG3654.jpg

 子らを2階から呼び、風呂から出てきた妻を交えて、4人で食卓を囲んだ。

 妻がいった。

 「やっぱ、風呂上がりはビールよねえ。さっきお風呂に入る前に缶ビールを冷凍庫に入れておいてん。キンキンに冷えてる。飲もか」

 マーボ豆腐にビール。思わず喉がなったが、一瞬の躊躇の後、私は「やめとくわ」と答えた。

 「ふーん」

 (昨日といい今日といいどうしたんやろ) 妻はそう思ったに違いないが、それ以上は言葉にしてこなかった。

 断酒3日目達成である。

  
■ 妻の飲酒について再び

 私は昨日のブログで妻の飲酒について書いた(→掲載ページ)。読み返してみた。追加しておきたいことがある。

 あえて大袈裟に書く。私の断酒は妻の飲酒との戦いでもある。私の断酒の実践で妻を断酒の世界に引き込むことができるか、それとも妻の飲酒の誘惑に私が屈し、再び依存の道に回帰するか。
 
 それは、言い方を変えれば、家族、夫婦の崩壊の道を選ぶか、再生の道を選ぶかということである。

 もし、こんなことを妻にいおうものなら、「何を一人でイキってんのよ。アホらしい」と鼻で笑われることは間違いないから、言葉にはしない。

(太郎ちゃん、何をそんなに力を入れ込んでるんや。そんなんじゃ、断酒なんて継続できないぜ。まあ、肩の力を抜いて気楽に、気楽に)そういう声もどっかから聞こえてきそうだ。

 けれども、私はあえて身構えよう。断酒は妻との戦いだ。この戦いの勝利なくして、夫婦の再生も家族の円満も、そして私の断酒新生もありえない。


■ 底突きについて

 アルコール依存症の底突きについて考えてみる。

 私の弁当ブログを断酒生活中心に開設し直し、このところ、小原庄助さんのブログをはじめ、あれこれの断酒ブログをサーファーしている。

 断酒ブログを読んでいると、多くの人たちが断酒を決意するまでに、壮絶な飲酒、断酒を経験されていることに驚かされる。

 連続飲酒によるブラックアウト、幻覚症状、経済的、社会的破綻、家族の崩壊、断酒をはじめたことによってはじまる苛烈な禁断症状、抗酒剤の常用服用と不眠との戦いなどなど。

 多くの人たちは、そういうアルコール依存による底突き状態を脱して断酒に成功している。多くの断酒者が断酒の今を継続できているのは、もう二度とあんな地獄を味わいたくないという、依存の行き着くところ、底突き経験である。

 翻って、私の場合を考えてみる。

 これは以前にも書いたことだが、私にはまだ、アルコール依存による底突き経験がない。

 私は、15歳頃から今日までの40数年間、ほとんど毎日アルコールを切らしたことはないが、仕事も家庭生活も社会生活もそれなりにこなしてきた。

 若い頃には、2日酔いで仕事を休むということがたまにはあったが、この頃はそういうこともない。たいしたものではないが、社会的地位もある。

 酒を飲んだくれて、妻や子らに暴力を振るったことはない。妻は「あんたは飲んで言葉の暴力を振るう」というかもしれないが、それは愚痴程度で、妻に罵詈雑言を浴びせるなどというものではない。

 底突きの兆候があるとすれば、飲酒のために重ねてつくった多額の借金を妻に隠していることと、会社の健康診断で、医者からこれ以上飲み続ければ肝硬変で死ぬことになるといわれているのに飲み続けてきたことぐらいだろう。

 私が、ここでいいたいこと、心配していることはこういうことである。

 借金や医者からの警告が、断酒を継続しえている人たちの底突き経験に匹敵するほどに、これからの私の断酒の動機づけになりえるだろうか、私の断酒の意思を支えてくれるだろうかということである。

 もし仮に、私が宝くじで1000万円を当てたとしたなら、断酒を継続できるだろうか。肝臓の数値が安定しても断酒を継続できるだろうか。私には自信がない。強烈な底突き経験がないからである。

 それでもなおかつ、私が断酒を継続する意思を持ち続けるためにはどうすればいいのだろう。

 断酒ブログをサーフィンしながら、この頃、そんなことをよく考える。が、答えはまだでない。

 ま、あまりややこしいことはこれ以上考えないでいよう。とにかく、今は1日断酒あるのみ。

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コメント
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こんにちは~。そして初めまして~。
拙ブログにお越しくださいまして、有りがとうございました。
料理の写真、まさに男の料理ですね。
私も台所に立つんですよ。
弁当も作ります(前の晩の残りが主になります)。
サーちゃんのところには、わりと軽い症状の方が多いみたいですね。
底は、浅いに越したことはないですよね。
早く気づいて良かったですよ。
ブログ、読ませて頂きますね。

2012-11-11 13:27 from なおぴー | Edit

はじめまして
夫がアルコール依存症のぽんたと申します。
今年になって、当事者の方、ご家族の方のところにあちこちお邪魔しております。
よろしくお願い致します。

まだ、底つきを経験されていないとのこと・・・
うちの夫も表面上は同じです。(指先のしびれとか下痢とか本当は軽いものが出ているんですけど、それは夫曰く離脱ではないそうです)だから、否認の真っただ中です。
違うのは夫は、子どもが怖がるほどの暴言を吐き、威嚇し、離婚したいと言ってること。
現在は怖がっている子どもに飲んだ姿を隠すことができないので別居しています。

実は私も奥様と同じでかなり飲酒をしておりました。
当たり前ですよね。かなりの飲酒量の夫を伴侶に選んだのですから(笑)
ただ、過去形なのは夫のことがあり、子どもがアルコールという飲み物に対し敏感になってしまったので、そこまでして飲む必要がないので止めました。
私は子どもの心の方が大切ですから・・・

何かやめた方が良いという理由があって、やめておられるのであればそれをどうか貫いていただきたいです。
体が悪いこと、十分な理由です。
飲酒が原因の借金があること、十分な理由です。
そこでおさまっているうちで本当に良かった。
アルコール依存症の家族を持っている人間からすれば、本当にボロボロになってしまう前に気づかれたことを喜びたいです。家族として大切な人にそんな底つきは経験して欲しくないです。

>私が断酒を継続する意思を持ち続けるためにはどうすればいいのだろう。

長年の断酒継続者のように底つきがなくてもいい、強い意思などなくてもいいから、今日一日飲まずにいて下さることを共に喜ばせて下さい。

2012-11-12 09:46 from ぽんた

これからもよろしく

なおぴーさん、ブログ訪問、ありがとうございます。
サーちゃんは、いつも軽いタッチで明るくコメントされて
いますが、それは過去の人にはいえないような苦しみから
立ち直ってこその明るさだろうと想像しています。
常に前向きのその姿勢は見習いたいですね。
なおぴーさんにもサーちゃんと同じような明るさを感じます。
お互い、おまり肩に力を入れすぎないようにして頑張りましょう。
1日断酒あるのみ。

2012-11-13 03:18 from 浪花太郎 | Edit

勇気づけられます

ぽんたさん、はじめまして。
ブログ訪問、そしてコメントありがとうございます。
なんどもなんども読み返しました。
ぽんたさんのコメントに勇気づけられます。
今日は断酒5日目ですが、心の片隅に「なんや、簡単なことやないか。これやったら、
また飲んでもすぐに断酒できるで」という甘い考えが芽生えているのを感じます。
ぽんたさんのコメントは、そんな考えを打ち消す力になります。
考えてみれば、借金をしてまで飲むことも、医者に止められても飲酒がやめられないことも
立派な底つきといっていいかもしれません。
私も、ぽんたさんの夫(ご主人とかだんなさんという呼び方はよします)のように、飲酒中は
指のしびれや下痢が続いていました。
鏡を見ると顔色がどす黒いので、鏡はあまり見ないようにしていました。
手を見ると、腫れぼったくむくんでいて、いつも無意識にさすっていました。
まだ、断酒5日目ですから、これらの兆候はまったく改善されていません。
1日断酒、これあるのみだと思っています。
ぽんたさんの夫のこと、ご心配ですね。
コメントの文面からして、ぽんたさんはアルコール依存のなんたるかについて、
随分勉強されてるようなので、釈迦に説法になりますが、これは本人が
アルコール依存の恐ろしさに気づくしか解決の方策はないようです。
アルコール依存の患者を抱える家族の苦しみはいかばかりかと思います。
けど、本人の気づきがなければどうしようもありません。
ぽんたさんには、夫のことは突き放して、気持ちを楽に持って、ご自身とお子さん大切に
日々の生活を送られることを祈念します。

2012-11-13 03:47 from 浪花太郎 | Edit

こちらこそありがとうございます

太郎さん、断酒5日目とのこと・・・
今、いろんなお気持ちと闘われておられると思います。
私にはそのものすごい欲求というものは、理解しかねますが
1日、1日の積み重ねを一緒に喜ばせて下さいね。

>手を見ると、腫れぼったくむくんでいて、いつも無意識にさすっていました。

夫と同じ症状の人がいた!!
という思いで読ませていただきました。

私の夫は専門医で診断がされているものの、激しい底付体験がない、離脱症状がないので
「もしかしたら、アルコール依存症じゃない人を病気にしたてているのかもしれない」
という否認が定期的に襲ってきて、苦しくなるのです。

でも、時々会う夫は、確かに手をさすっています。
私が見ると止めますけど・・・
止めるという行為は、しびれもあるのかもしれませんね。
同じ症状の人がいる
その人が断酒している
そのことが私の夫の気づきへの希望をつないでくれました。

こちらこそ、ありがとうございました。

2012-11-13 08:43 from ぽんた

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