断酒日記再び(11/17 B型肝炎)
私はHBsB型肝炎のウィルス保菌者、いわゆるキャリアである。
18歳のとき、献血で保菌者であることを指摘された。献血しても輸血には使えず、実験用として使われると聞いたから、それ以降、献血はしたことがない。
原因はわからない。HBsB型肝炎のウィルスのことが広く知れ渡る前には、注射の使い回しが日常的に行われていたというから、その辺りかもしれない。
日本においてB型肝炎ウイルス保有者(キャリア)は、150万人程度といわれている。そのうち10%が肝炎発症となり、慢性肝炎、肝硬変、肝細胞癌に進行する。しかし、95%は自然治癒する。したがって、キャリアのうち5%が慢性肝疾患になる。
近年、日本ではあまり見られなかったジェノタイプA(北米、欧州、中央アフリカに多く分布する)のB型肝炎ウイルス感染が広がりつつある。ジェノタイプAのB型肝炎ウイルスに感染した場合、その10%前後が持続感染状態(キャリア化)に陥る。本来、日本に多いジェノタイプCのB型肝炎ウイルスは、成人してからの感染では、キャリア化することはまれであったことから、ジェノタイプAのB型肝炎ウイルス感染の拡大には、警戒が必要である。
キャリアであるとわかって以来、しばらくの間、何年かおきに血液検査を行なってきたが、抗体はできずじまいで、キャリア状態が今でもずっと続いている。
といっても、ここ10年ほどは検査もしていないのではっきりとはいえないのであるが…。
■ キャリアであること
一時期、HBsB型肝炎ウィルスに感染して、劇症肝炎で死亡する人のことが新聞紙上等で報道されて、HBsB型肝炎ウィルス保菌者はいわれない差別を受けた時期があった。
当時、保菌者はウィルスの保菌をひた隠しに隠したものである。
それは、ちょうど私たち夫婦が結婚した時期に重なる。
精液は血液からできていて、HBsB型肝炎ウィルスは血液から感染するというので、妻は子供ができるまで定期的にワクチンを打たなければならなかった。
唾液からも感染するという誤った(?)報道を聞き知ってから、私は妻とはキスをしたことがない。今でもそうである。
子供が生まれてからは、妻はそのことに一層敏感になって、私の食器やコップは家族のものとは別のものを使用するようになった。
私の食器類だけは、家族とは違うスポンジで洗い、煮沸もするようになった。
今では煮沸こそしていないが、食器類は私専用のものでないと使わせてもらえない。
旅行などにいくと、私の使ったコップには、必ず輪ゴムがはめられる。他と区別するためである。
妻とは、ウィルスの保菌のことで何度も喧嘩をした。
「なぜ、そこまでしなければいけないのか。それって差別ちゃうか」
しかし、妻の対応の方が、断然、正しい。私は、1人区別されることの寂しさを、ただぶちまけただけである。
私がキャリアであることによって、我が家にもそれにまつわるやや悲しい歴史が形作られてきたのだった。
といっても、私はそれを不満に思っている訳ではない。キャリアである以上、致し方のないことである。
■ 肝機能障害
それにしても、私のなんと無頓着であることか。私の肝機能の数値が、今、どの程度であるかについては前々回の記事に書いた(→掲載ページ)。
この異常値はアルコール依存によるものと考えているけれども確証はない。肝炎ウィルスが活動し始めた可能性だってありうる。
これまでは、肝臓が悪かろうがどうしようが、この酒が止められるかといった気持ちで飲酒を続けてきた。
しかし、断酒に踏み切ったこれからは、HBsB型肝炎ウィルスにも心を配らなければならないと思っている。
いささか遅きに失してはいるけどね。
11日目断酒達成。1日断酒これあるのみ。
電子出版プラットフォーム「パブー」から、田中かわずのペンネームで、400字詰め原稿用紙で10枚程度の短編小説「桜」「みっちゃんへ」「ピヨピヨ」「ベロの辛抱」、中編小説「おばあちゃんへの贈り物」を電子出版しました。無料です。よかったら読んでね。
エッセイ「オレのリハビリ日記」をパブーから有料で電子出版しました。300円です。よかったら買って読んでね。
- 関連記事
-
- 断酒日記再び(11/16 肝臓の数値は?) (2012/11/16)
- 断酒日記再び(11/16 後輩の相談) (2012/11/17)
- 断酒日記再び(11/17 B型肝炎) (2012/11/18)
- 断酒日記再び(11/18 父ちゃん) (2012/11/18)
- 断酒日記再び(11/18 妻からの誘い) (2012/11/19)
いい記事だなって思ったらポチっと応援をお願いします。
にほんブログ村
ランチブログ ブログランキングへ
- No Tag