家には危険が一杯!
おととい、些細なことでけんかになって、「出ていけ!」といわれて、午後10時まで出奔した(→掲載ページ)。
夫婦げんかの原因は、大体において夫側にある(いや、我が家の場合に限ってです。あなたのおうちのことではありません。念のため)。
私はグチグチ根に持つタイプで、嫁さんはサラッとした気性だから、いつもなら夫婦げんかをしても翌日はケロッとしているのだが、どうも今回は勝手が違う。
職場でもどうやら何かあったらしい。それにここ数日風邪気味のようだ。
■ 夕食
昨日、午後7時頃に帰ると、嫁さんが「今日は、フランクフルトと野菜スープたっぷり。それにシャケを買ってるからよろしく」そういってさっさと風呂に入った。
このような指示は珍しいことではない。まあ、いつものことである。
私はごはんをしかけた後、大なべに水を張り、にんじん、キャベツ、たまねぎ、だいこん、白菜、いんげんを薄切りにしてどばし込んでグツグツ煮、その中にフランクフルトも丸ごと一緒に入れて温めた。
シャケは焼くだけである。
そのうち、嫁さんが風呂からでてきて、「野菜スープはコンソメ味にして。ちょうどコンソメが切れてるから、これから業務用スーパーにいって買ってきてよ。ついでにバーボンも。バーボンはどこのもんかようわからん安いのは止めてよ。フォアローゼスかジャックダニエルかケンタッキーにして。私一人でチビチビ飲むんやからそれくらいいいでしょ」という。
(誰もあかんいうてへんやん。それにケンタッキーやないワイルドターキーやで)これは言葉にはしない。私の心の中。
夕食は無事済んで、後片付けも終わり、子らも風呂に入って少しテレビを見た後、2階に上がった。
私もやっとゆっくりしてこたつに入り、そして嫁さんに話しかけた。
■ 断酒会
今回は狼少年ではない。断酒についても、断酒会への出席についても、嫁さんに認知されつつあるという思いが私にはある。
「明日、断酒会があるから、明日の晩ご飯は頼んでええかな」
あっさりと否定の返事が返ってきた。
「何、いってんのよ。明日は月に1回、私が病院にいく日やん。仕事が終わっていくから家に帰ってくるんは8時にはなる。子らの晩ご飯はあんたの担当でしょ」
「そりゃあ、月に1回、病院にいくいうんは聞いてるけど、明日とは聞いてへんで」
「そんなん、知らん。断酒会はあんたの都合でしょ。子らの晩ご飯はちゃんとしといてよ」
計算をしてみる。
仕事が終わるのが午後5時過ぎ。家に帰り着くのが午後5時40分過ぎ。ご飯を用意して、息子の聡が学校から帰ってくるのが午後7時。それから断酒会場までチャリンコで30分。断酒会の始まりは7時からだから30分の遅刻。
「そりゃ、ないやろ。断酒会にいくのん、認めてくれたんちゃうんか」
思わず憮然として口答えすると、「そんなん、知らん。断酒会はあんたの勝手。まずは家の用事でしょ。それより、さっき買ってきたバーボンと水と氷を持ってきてよ。一杯飲むから。どう、なんやったら、あんたも一杯いかが?」
(このやろう!)言葉には出せない。心の中でそういった後、売り言葉に買い言葉、つい続けてこう言ってしまった。
「そやな、それやったら一杯もらおか」
■ で、太郎は?
で、「太郎ちゃん、どうしたのか」って?
大丈夫、飲んでません。売り言葉に買い言葉でそういってはみたものの、こたつの上に水と氷とバーボンを並べて、さっさと2階に籠城したよ。
けど、やばかったなあ。
断酒30日を越えた辺りから飲酒欲求の波状攻撃がまた始まって、飲みたくてたまらなかったけど、昨日辺りからややその飲酒欲求が下火になってきていたので助かった。
もし、波状攻撃の高波にさらされているときだと、ホンマ、やばかったと思う。
「家には太陽が一杯」といいたいところだが、私にとって、今は、「家には危険が一杯」である。
今日の断酒会。30分ほど遅れるけど、きっといきまっせ。
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