新年の誓い
人は新年に誓いを立てる。
しかし、何かを成し遂げようと思うなら、その何かを成し遂げようと心に決めたそのときから実行に移すべきで、さあ、新年になったからこうしようなどと新たに誓いをたててみたところで実現は覚束ない。少なくとも、私の場合はそうである。
だが、今年の新年の誓いはそういうわけにはいかない。是非に実現させたい。いや、実現させなければならない。
なぜならば、この誓いが実現しなければ私に未来はないからだ。そのときは、私の未来だけではなく、家庭の崩壊をも招いて、家族にいい知れない苦しみを味わわせることにもなりかねない。
私の家族構成はこうである。
私は今年59歳。来年の3月には、19歳の春から40数年間勤めてきた職場を定年退職する。定年退職後のあては今のところ何もない。
嫁さんは、このところアルバイトに行っているが、基本的には専業主婦である。私より8歳年下。
私たち夫婦は遅い結婚で、その上、双子の子らが生まれたのも、結婚後8年してからなので、子らは昨年やっと高校生になったところである。
■ 私を取り巻く経済的環境
これが厳しい。住宅ローンがまだ山のように残っている。定年退職後も20年近く払い続けなければなくならない。
私は、昨年の11月中頃まで、アルコール依存症で酒を飲み続けてきたが、そのために作った妻に内緒の借金がある。半端な借金ではない。
子らは先に書いたように今年高校2年生。金食い虫である。嫁さんは子らを大学に進学させたいと願っているが、その学費のあてはない。
■ 嫁さんと私の関係
私は嫁さんのことを人間的には尊敬しているが、嫁さんは私のことを軽蔑していて、心底嫌い抜いている。その原因は私にある。
ときには一緒にカラオケにいったりもするが、それはカラオケの好きな嫁さんが、一緒にいく友達がいない時の添え物のようなものである。
嫁さんが、私の借金のことを知れば卒倒するだろう。そして、それは離婚話に発展するに違いない。今でも、経済的に自立できるのならば、いつでも私と離婚をしたいと願っているが、その頼みの綱たる私の経済が借金まみれだと知れば、自身で自立の道を探るしかないと考えるだろうから。
しかし、子はかすがいとはよくいったもので、嫁さんもこんな私ではあるが、子らのことを考えれば、できることならば、離婚にまで話を発展させたくはないとは思っている。私もその点は同感である。
■ さて、私はどうする
さて、私はどうする? 解決すべき問題は3つある。1つはアルコール依存の問題。2つにはこれからの経済的問題。3つにはこれからの夫婦の問題である。
◇ アルコール依存の問題。
断酒はやっと緒についた段階である。今日で断酒57日目。たかが57日、されど57日。1日断酒あるのみ。あれこれ苦しいことも多いが、断酒はこれからも継続したい。いや、しなければならない。
そうでなければ、私の精神も身体も家庭も崩壊し、すべてを失うことになる。断酒継続はこれからの私の生活のすべての基礎である。
本格的に断酒に入る前のブログの記事を読み返してみると、こんなことを書いている。
なぜ、そんなに酒を飲むんや? 心に問いかけてみた。
そりゃァ、決まってるやん。うまいからや。 そう心が答えた。
体をこわしてまで飲みたいんか? そう、心に問いかけてみた。
いいや、そこまでして飲みたいとは思わん。 そう答えが返ってきた。
家族を崩壊させてまで飲みたいんか? さらに心に問いかけてみた。
いや、絶対そんなことをしたらあかん。 そう心が断言した。
そんなら、なんでそこまでして酒を飲むんや? 再び、心に問いかけてみた。
俺にもようわからん。 そう、弱弱しい答えが返ってきた。
このまま飲んでいては、精神も身体も、家族生活もすべてが破綻するとわかりながら、それでも飲むことを止めることができなかった、その心情をそのままに吐露しているのである。
(そうや。あの頃は精神的にきつかった)そう思い起こす。
そして今、同じ私が、まだ、断酒を始めて2ヶ月にもなっていないのに、(これだけ断酒を継続できたんやから、ちょっとぐらい飲んでも大丈夫やないか。また、すぐに断酒を継続することができるんやないか)と心のどこかで思い始めている。
2度目の否認が始まっているのである。
初心に返らなければならないと思う。飲んだらそれまでである。再び飲めば、あの飲んではいけないと思いながら飲まずにはいられない精神的な地獄が待っている。
ここは踏ん張りどころだ。そう思う。
◇ 2つには経済的問題。
これも厄介だ。嫁さんのアルバイト収入はわずかな額である。私の退職金もさして期待はできはしない。
リアル経済において、収益を得ようと思えば、私のような高齢者の時給はたかだか800円から900円ぐらいである。これでは支出にとても追っつかない。借金の返済も夢のまた夢である。
何か別に収入を得る道を探さなければならない。今、私が考えているのはアフィリエイトによる収入である。
アフィリエイトというのは、サイト上に商品の宣伝をして、誰かがそのサイトを通じて商品を購入した場合に、サイト運営者は、売上代金の何パーセントかの収入を得ることができるというシステムである。
アフィリエイトについては、昨年末、ある有名人が詐欺的商法を行なったとして人の耳目を騒がせたことがある。あまり世間的には評判はよろしくない。
しかし、サイトを訪れてくれる人たちに有意な情報を提供して、そのサイトから商品を購入いただいた場合、販売者から一定の手数料を得ることは立派な商売である。
情報商材などを見ると、いとも簡単に多額な収益が得られるような過大、誇大な宣伝が多いが、このアフィリエイトという商売は難しい。パソコンや商品情報に関する専門的知識を必要とする。
私は、この日記サイト以外に自費出版に関するサイトなど2つのサイトを作っていて、これらのサイトは、今、更新をかけず眠っているが、これらを復活させ、収益につなげたいと思う。
前途多難であることは承知の上だが、座して死を待つわけにはいかない。挑戦しようと思う。
◇ 3つ目。嫁さんとのこと。
嫁さんは私のことを嫌い抜いてはいるが、私が変わることを望んでもいる。嫁さんにいわせれば、私はADHD(多動性障害)を抱えているというのだが、私にその自覚はない。
確かに、小さい頃に「この子は本当に落ち着きがない」とよくいわれたようだが、長じてからはそのような指摘を受けたことはなく、これまでなんとか社会生活を営んできた。職場でも一定の地位にある。
しかし、長年連れ添っていれば見えてくるものがあるのだろう。まして嫁さんはその方面に詳しい。嫁さんは、単に個性というのではすまされない障害的な何かを私の中に見つけているのだろう。
口論になると、嫁さんはいつも「一緒に生活してみないとわからないやろけど、あんたは間違いなく多動症やわ。あんたのそういうところが私には耐えられへん。1回、医者にちゃんと診てもらってよ」そういう。
私の性格もさることながら、この点が、嫁さんにはどうにも耐えられないのである。
私はこれまで、自身にそんな障害があると認識したことはないし、もし、あるにしても、それは大なり小なり人それぞれに持っている個性の一部だぐらいにしか考えてこなかった。
しかし、ここまで嫁さんがこの点を指摘するのには確かなわけがあるのだろう。
この点は、もう1度、自身を見つめなおしてみる必要がありそうである。そこを端緒に嫁さんとの関係を解きほぐすことができないか。そんなことを思う。
■ 過食の克服
最後に断酒に関連して、私の過食傾向について書いておく。
私は過食症ではない(→過食症について)。しかしかなり過食気味である。そのことは断酒をしてみてよくわかった。
アルコールを飲んでいたときも、私はよく食べた。アルコール依存症になると、何よりも酒を飲むことを優先して物を食べないから、栄養失調状態になってガリガリに痩せてくるという話をよく聞くが、私の場合はとにかくよく食べてよく飲んだ。
そのことが、私のアルコール依存症の進行度合いを遅らせた面があることは否定できないと思う。これは飲食時の過食のプラス面だったといえるかもしれない。
ところが、断酒を始めてとにかく口寂しく、飲酒時よりもさらによく食べるようになった。間食も多い。飲酒時には見るのも嫌だった饅頭などの甘い物も恋しくなった。
私は健康診断では、糖尿について境界型だと診断されている。いつ、本格的な糖尿病に陥ってもおかしくない。
このままでは、アルコール依存の方が一段落しても、今度は糖尿病とその合併症に襲われる危険性がある。
過食の克服。これも今年の課題である。
■ 最後に
このブログは、私の断酒の記録であるが、同時に私の断酒の支えでもある。
まだ弁当ブログから断酒ブログに衣替えして2ヶ月あまりしか経っていないが、何人かの方々から温かい励ましのコメントもいただいた。
私には、これまで書いてきたように、今年は特に克服すべき3つの課題がある。前途は多難ではある。しかし、これらの課題を克服しなければ私に未来はない。
これから、この断酒ブログを継続発展させながら、3つの課題の克服に全力を傾けよう。そして私や家族の未来を切り開いていかなければならない。
年頭に当たってここに誓う。
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