ノンアルコールビール ドライゼロ
断酒を始めた当時は、「ノンアルコールビールは炭酸飲料やないか。あんなビールもどき、アホらしゅうて飲めるか」と思い、そう公言もしていたが、この頃はよく飲むようになった。
まあ、3本とは飲めないが、2本ぐらいならそれなりに旨い。
だから、アルコール依存症者が酒との縁を断とうと思うなら、一生涯、酒を口にしてはいけない。
ノンアルコールビールも、アルコール分が入っていないだけで、これを飲めばビールを飲んでいたときの感覚がはっきりと蘇ってきて、脳内回路を活性化させる。ビールを飲んでいたときそのままに脳が喜ぶのである。
しかし、ノンアルコールビールは炭酸飲料である。コカコーラやサイダーなどと同じだ。
それに、ビールだと大瓶2本ぐらいなら軽く飲むことができるが、炭酸飲料はそういうわけにはいかない。私の場合、500ml2本が限度である。
それに、アルコールは何年飲まなかったとしても、脳内回路に刻み込まれた記憶が消えないのであれば、ノンアルコールビールを飲むことによって、脳内回路を活性化させるにしても、結局、アルコールによる脳内回路への刻印は一生涯ついて回ることにかわりはない。
ノンアルコールビールも飲まないにこしたことはないが、あまりアルコールを我慢することとガチンコ勝負をするのも疲れてしまう。どうしてもアルコールが恋しい時には、ノンアルコールであれば適度に摂取してもいいのではないか。
私はこんな風に考えて、この頃は、ノンアルコールビールを飲むようになったのである。
■ 近くのスーパーで
しかし、ノンアルコールビールの摂取は普通のビールと違って、体に悪影響を及ぼすことはないのだろうか。
そのことを確かめるために、普通のビールとノンアルコールビールではその成分にどんな違いがあるのか、比較してみようと思い立った。
家の近くに業務用スーパーがある。酒類の安売りが売りの店である。ノンアルコールビールコーナーを覗いてみた。
最近流行の各種のノンアルコールビールが所狭しと並んでいる。
キリンフリー、アサヒのドライゼロ、ノンアルコール黒ビール、ノンアルコールプレミアビール…。
2012年2月、アサヒはスーパードライに似せたノンアルコールビール「ドライゼロ」を発売した。そこで、スーパードライとこのドライゼロの成分を比較するために1本づつ買ってみた。
■ 普通のビールとノンアルコールビールの成分比較
◇ アサヒスーパードライ
① 原材料
麦芽、ホップ、コメ、コーン、スターチ
② 成分(100ml当たり)
アルコール分 5.0、エネルギー 42kcal、タンパク質 0.2〜0.4g、脂質 0g、糖質 3.0g、食物繊維 0g、ナトリウム 0〜8mg、プリン体 5〜8mg
◇ ドライゼロ
① 原材料
糖類(水飴、果糖ぶどう糖液糖)、大豆ペプチド、食物繊維、ホップ、香料、酸味料、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンC
② 成分(100ml当たり)
アルコール分 0.00、エネルギー 15kcal、タンパク質 0g、脂質 0g、糖質 3.4g、食物繊維 0〜0.2g、ナトリウム 0〜10mg、プリン体 0〜2.0mg
■ 比べてみると
原材料にかなりの違いがある。
ドライゼロには、酸味料、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンC)などのいわゆる食品添加物が多く含まれている。
ご存知のとおり、食品添加物の中には、発がん性物質が含まれているものがあることが指摘されている。
たんぱく質、脂質、植物繊維、ナトリューム、糖質といった栄養素に大差はない。どちらにも結構な糖質が含まれている。この点は要注意である。
プリン体は通風の元となる尿酸値を上げる物質で、ビールに多く含まれていることはよく知られている。
私も飲酒時には、尿酸値が標準値(~6.9㎎/dl)を軽く超過して8辺りで高値安定していた。
ドライゼロにもスーパードライほどではないが、結構な量のプリン体が含まれている。これまた要注意である。
こうしてみると、ノンアルコールビールも必ずしも安全というわけにはいかない。過度の摂取は、糖質過剰、プリン体過剰を招くことになる。また、食品添加物特有の問題もある。
要するに、ノンアルコールビールを飲むにしても、ほどほどにしなければ体にはよくないということだろう。
■ ノンアルコール飲料って?
ここで、少しばかりノンアルコール飲料について整理しておこう。
ノンアルコール飲料とは、アルコール分が含まれない、もしくは1%未満のアルコール分を含むアルコールテイストの飲料で、日本の法律では清涼飲料水に分類されている。
ビールテイスト飲料とは、上に書いたノンアルコール飲料の一種で、ビール風味の発泡性炭酸飲料のことである。
ノンアルコールビール・ビアテイスト飲料・ビール風味飲料・ノンアルコールビールテイスト飲料とも呼ばれる。
日本では酒税法の分類によって、アルコール分が1%未満は酒類とならず、ビールテイスト飲料に該当する。つまり、たとえばアルコールが0.5%含まれていたとしても酒類には分類されないのだ。
そこで、以前には若干のアルコールを含んだビールテイスト飲料がアルコール0%と表示されて売られていた時期もあったようだが、今日はそのような商品は販売されていないようだ。
アルコール分の表記も0%から0.00%と変わって、まったくアルコールを含んでいないことを明らかにするようになってきている。
ノンアルコールの製法は、①1度ビールを製造してからアルコール分を除去する方法、②ビール製造と同様に麦芽を糖化させホップを加えて煮込んだ麦汁をベースに、酵母菌は入れず不純物を取り除いて炭酸やその他の成分を加える方法、③麦汁を使わずに麦芽から取れる麦芽エキスにさまざまな成分を加える方法、が主なものだが、日本では最初の手法は法律的に認められず、その多くは後2者によって製造されているという。
もっとも、この製造手法で何がどう変わるのかは、正直、さっぱりわからないけどね。これはウィキペディアの受け売りです。
ついでに、ウィキペディアからビールテイスト飲料のこんな受け売りも掲載しておこう。
2010年代では、各種開発で蓄積したノウハウを生かして商品の味が向上していたり、消費シーン・消費者において従来はビール代わりにする男性が多かったが、生活リズムが変化したことや飲用シーンの多様化、主婦の利用が目立つなど広がりを見せている。また、清涼飲料水であるため酒税が掛からないことから利益率が高い商品であり、ビールメーカー各社において業績貢献度の高い存在となっている。
2011年の日本国内ブランドシェアは、サントリーオールフリーが首位となった。
2012年2月、アサヒは主力商品のスーパードライに似たパッケージを採用した「ドライゼロ」を発売し、ヒット商品となった。この要因が影響し、2012年上半期日本国内ブランドシェアにおいて、前年首位の「オールフリー」は引き続き首位を確保し、新発売の「ドライゼロ」が第2位となり、「キリンフリー」は第3位に後退した。
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