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断酒90日目  アルコールと腎臓がん - 最近のトピックスや弁当作り・断酒生活そのほかもろもろ日記

断酒90日目  アルコールと腎臓がん

■ 断酒90日目

 今日(2月4日(月)は断酒90日目。

 昨日、断酒89日達成。たかが89日、されど89日。1日断酒あるのみ。

 いよいよ明日で断酒3ヶ月である。

 誰かがどこかでいってたぞ。断酒の越えるべき山は、3日、30日、3ヶ月、3年とある。3年を越えれば、それで安心してはいけないが、一生酒のない生活を普通におくれる可能性が出てくる、と。
 
 まだまだ長い道のりながら、手をかざしてみれば、遠く遠くに、なにかほのぼのとした明かりが見えるようではないか。

 その昔、若かりし頃、夏山登山にいったときのこと。青色吐息で尾根道にたどり着き、リーダーに「これからどこの山をめざすんですか」と聞くと、なんともはるか向こうに連なる山々を指し示すので、「げっ、あんなところまで今日中にいけるんやろか?」と落胆し、不安になったことがあった。

 でも、一歩一歩、山道を踏みしめながら歩いているうちに、夕方にはその目指す場所に到達していて、(なかなかえらいもんやなあ。一歩一歩歩いたら半日でこんなところまでくることができるなんて)とひとしきり感心したことがある。

 「千里の道も一歩から」。昔の人はうまくいったものである。

 
一生の断酒も今日1日の断酒から。気負わず焦らず着実に、今日1日の断酒を積み重ねていこう、そう思う。

■ 写真家でエッセイスト、鴨志田穣さんの死因

 ここ2回ほど、この日記に写真家でエッセイスト、鴨志田穣さんの元妻、西原理恵子さんや、鴨志田さんの書かれた小説「酔いがさめたら、うちに帰ろう」を原作とした映画のことを書いてきた(→参照①参照② )。

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 その鴨志田さんは、アルコール依存症を患い、42歳という若さで腎臓がんによりこの世を去った。アルコール専門病院に入院し依存症を克服してからのことだった。

 で、ふと思った。アルコール依存と腎臓がんの間には何か関連があるのだろうか、と。

 調べてみた。

■ アルコール摂取と腎臓の機能と腎臓がん

 まず、アルコール摂取と腎臓の機能と腎臓がんの関連をみてみよう。

 腎臓は排尿作用を担っている。排尿は体内の毒素を体外に排泄する代謝活動であるが、この代謝活動には大量のエネルギーがいる。そして、この代謝に必要なエネルギーは食事によって補給される。
 
 ところが、アルコール依存症になると、飲酒ばかりで十分な食事を取らなくなる。そうなると、勢い栄養不足に陥る。栄養不足になると、代謝活動に必要なエネルギーが補給できなくなるから代謝異常を引き起こし、腎臓は正常な機能を果たせなくなる。遂には慢性腎不全に陥ってしまうのである。

 腎不全による症状には、排尿障害、浮腫、発熱、下腹部痛などがあり、その合併症に腎臓がん、尿毒症などがあるといわれている。

 何か、風が吹けば桶屋が儲かる類の話のようにも思うが、その話よりは、相当に精度の高い理屈のように思える。
 
■ 腎臓がんと飲酒の関連調査

 次に、腎臓がんとアルコール摂取の調査結果をみてみよう。

 88,759人の女性を20年間、47,828人の男性を14年間追跡し、飲酒と腎臓がんのリスクの関係を調べた研究がある。

 この研究結果によれば、対象者の中で腎臓がんを発症した人は248人で、飲酒と腎臓がんの間には有意な相関関係は認められない。

 しかし、1日15g(ビールだと300ml)以上のアルコール摂取がある例は、アルコール摂取がない例と比較して、有意ではないが、腎臓がんのリスクと関連する傾向が認められるとしている→参照 )。

 ビール300mlといえば缶ビール1本弱である。アルコール依存症者が、1日、この程度のアルコール摂取量でおさまるはずがない。

 とするならば、上の研究結果からすれば、アルコール依存が腎臓がんを招来する可能性は結構ありうる話といえるだろう。
 
 腎臓の機能やこのような疫学的調査結果からすれば、医学的な証明はされてはいないが、アルコール依存症に陥った人が腎臓がんになった場合には、その間に一定の相関関係が認められるに違いないのではないか。

 以上は、アルコール依存と腎臓がんのことだが、 とにかく、アルコール依存症は内臓のあれこれの臓器の機能を著しく低下させる病気である。

 腫瘍はやくざのように性質の悪いやつだから、きっと体の悪い弱いところにこそ巣食おうとするに違いない。

 腎臓がんにしろ肝臓がんにしろ、アルコール依存に陥れば、その影響で弱った部位にがんを併発する可能性は著しく高くなるのではないか、そう思う。

 こんなわけで、鴨志田さんの場合も、アルコール依存症が腎臓がんの原因だった可能性はかなり高いのではないかと思うが如何。


           


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 (毎日かあさん」「ぼくんち」などでおなじみの漫画家西原理恵子さんの元夫で写真家の鴨志田穣さんは、42歳という若さで腎臓癌で死んだ。鴨志田さんは、腎臓癌が見つかる前、アルコール依存症を病んでいた。西原さんは「早く見捨てていればそれだけ回復も早かったかもしれない」と書かれている。アルコール依存症者だけでなく、是非、その家族にも読んで欲しい本。)


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ようやく3月ですね、厳しい環境の中、本当にご苦労様です。
”3”は確かに、一つのキィーポイントですが、
家族の方からは、
”イライラ3年、ボチボチ5年、ようやくまともになるのに10年” という言葉があります。
(ひいらぎさんのブログより)
お互い道は遠いですが、まず1歩からですね、

2013-02-04 21:01 from yamadagaga | Edit

もう、3か月なのですね。
本当にすごいです。
おめでとうございます。

今後も1日断酒で、次の節目に向かって下さいね。
いつも応援させていただいております。

2013-02-04 21:50 from ぽんた

Re: タイトルなし

yamadagagaさんへ。
なるほど。まともになるのに10年ですか。
長い道のりですねえ。ぼちぼちやりましょう。

2013-02-07 00:04 from 浪花太郎

Re: タイトルなし

ぽんたさん、おひさです。
ところで龍女おねえはどうしたんでしょう。心配です。
いつもブログの記事、楽しみにしてるのに。
やっと3ヶ月。ぼちぼちやります。

2013-02-07 00:07 from 浪花太郎

No title

酒と腎臓がんについて調べていてたどり着きました。
鴨志田氏の例と同じように女性哲学者の池田晶子氏も
47歳という若さで腎臓がんで無くなりました。
こういう記述があります。
池田晶子は2007年2月23日に夭折した(47歳)。
これを書いた前後にも、あまりに酷い世間の有様についに絶望し、この世のことは諦めたようなことを書いてもいる。
 小林秀雄が亡くなったのは、池田晶子が大学を出た年であるから、この文章やその他の小林に関する文章(例、「新・考えるヒント」)が小林自身の目に触れたことはない。
 小林秀雄へのこんな「ラブレター」を書いた後、世間に絶望しながら、暮、正月と大酒を飲んで、死期を早めたのであろう。酒さえあれば、「考え」に到達する。池田晶子の酒は、憂さをはらすのではなく、酔うほどに思考能力が冴える。

大酒が原因では無いかという思いに同意できます。
またその両者に見られる繊細な心情にも

2013-07-19 14:02 from | Edit

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