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断酒100日目 断酒後のアルコール依存の否認について - 最近のトピックスや弁当作り・断酒生活そのほかもろもろ日記

断酒100日目 断酒後のアルコール依存の否認について

■ 今日(2月14日(木)は断酒100日目

 昨日、断酒99日達成。たかが99日、されど99日。1日断酒あるのみ。

■ 断酒後のアルコール依存の否認について

 前回(→参照 )は、本人による飲酒時のアルコール依存の否認について、私なりの考え方をまとめてみました。今回は引き続いて、断酒後の否認について。
 
 ここまで書いて、(そういえばsyousukeさんが、最近、否認についてブログに書いてはったなあ。もう1度読んどこ)そう思って、syousukeさんのブログを開くと、なんと「第二の否認」に引き続いて、新たに「否認について」のタイトルで記事を書かれています。

 前回の「第二の否認」と今回の「否認について」を読めば、アルコール依存の否認の原因や考え方についてとてもよくわかりますので、私が屋上屋を重ねて書くほどのことは何もないのですが、筆の勢いということもあります。

 まあ、折角こうして前回から、否認について書き始めたので、syousukeさんと同じことを書くことになることは承知のうえで、僭越ながら、この項、書き進めていこうと思います。

■ アルコール依存の断酒後の否認について

 アスク・ヒューマン・ケアの水澤研修相談室長が「アルコール依存症・再発防止と否認のメカニズム」と題した講演の中で、断酒後の否認について次のように述べられています(→参照 )。
 引用しましょう。
 

 アルコール依存症者の否認にはいろいろなものがあります。そして、この否認には、回復の諸段階に応じて出現するものもあります。
 お酒をやめて1年、1年半と経っているのに、まだいろんな否認が残る場合があります。どういう否認かというと、「断酒会なんか行くことない。俺一人でやめられる」「仲間の力なんていらない。俺は自分一人で十分やめられる」「仲間や会に自分を預けるなんていやだ。俺は自分のやり方でやりたいんだ。もし、どうしても自助グループが必要なら、俺は仲間であたらしくつくる。今ある会には行きたくない」などです。要するに「自助グループ」を否認するのです。こうした否認が、お酒をやめて1年位までの人たちに特徴的に見られます。そして、こういう方たちはどうなるか? 残念ですが、たいてい、再発してしまう。だから、酒をやめているだけで万歳ではないのです。否認という問題を見つめないと再発するということです。


 この他にも、断酒を継続できていることに自信を得て、(ひょっとすると俺はもう大丈夫なんじゃないか。依存症が治ったのではないか。仮に依存症だとしても、これだけ断酒できているのだから、ちょっと飲んでもまたすぐに再断酒できるのではないか)といった思いが沸き起こることがあります。

 私がそうです。私はまだ、断酒してからたったの3ヶ月ほどしか経っていませんが、(これやったら、ちょっと飲んでも、またすぐに再断酒できるのではないか)という思いに悩まされています。

 それは、実は、私はまだ底付きしていないのではないかという感情とぬぐい難く連動しているのですが、ああビールが飲みたいなあという思いが熱病のように沸いてくるときには、必ず、(ここまで頑張ってこれたのだから、ちょっとぐらい飲んでも大丈夫。再断酒できる)という思いがむっくりと頭をもたげてくるのです。

 私の場合は、まだ断酒期間は短いので、いたし方のない部分はあるにしても、2年、3年と断酒できている人の中にも、(これだったらちょっと飲んでももう大丈夫だ)と、アルコール依存を否認し、結果、再発する人もいます。

 この思いにどのようにして打ち勝つか。

 一人では困難です。やはり、断酒会やAAなどの自助組織につながり、飲酒時のあの辛かった思いを心の中に何度も喚起し、日々反芻することによってこそ、それは可能だといえますが、この点はまた、自主組織の役割のところで考えていきたいと思います。

■ アルコール依存の第二の否認について

 アルコール依存の否認で厄介なのは第二の否認です。

◇ Syousukeさんのブログから

 第二の否認とはなにか。Syousukeさんは次のように書かれています。
 

アルコール依存症という病気を認めて酒を手放しても、酒に頼らなければ生きていけなかった本来の心の病を放っておいて本当の回復はない。自分勝手なわがまま気ままな生き方自体、病んだ精神の成せる業。その根っこの病を認めないこと、これを第二の否認と呼んでいます」( 記事「第二の否認について」から→参照


 「アルコール依存症者の多くはとても自分勝手で自己中心的な性格を持ちます。
長年、飲酒を正当化しながら生きてきたわけですから、健常者から見ると異常な考え方も本人は当たり前と認識していることが多く、またそのような生き方が身に付いてしまっているのです。そしてもともと酒の力を借りなければ生きてこれなかった心の病もあります。それゆえ、コミュニケーション能力に問題のある人が多いのです。

 引きこもりがちになる。
 攻撃的な態度しかとれない。
 自分勝手で他人の迷惑を顧みない。
 等々…

 アルコール依存症という病気を認めて酒を止め続けても、こういった飲酒以外の問題を残していては社会生活に支障をきたします。

 酒を止めてるんやからもう自分には何も問題は無い。
 こういった考え方で飲酒以外の問題を認めようとしないことを『第二の否認』と呼んでいます。」 (
記事「否認について」から→参照

◇  断酒会のいう「第二の否認の解除」

 断酒会が、その機関誌「かかり火」2012年11月号の中で、「第二の否認の解除に向けて」と題して特集を組んでいます。

 その中で、アルコール依存の第二の否認の克服の重要性について、概要、こんな説明をしています。

  断酒会には「断酒新生指針」があります。こうです。

1 酒に対して無力であり自分一人の力ではどうにもならなかったことを認める。
2 断酒例会に出席し自分を素直に語る。
3 酒害体験を掘り起こし、過去の過ちを素直に認める。
4 お互いの人格に触れ合い、心の結びつきが断酒を可能にすることを認め、仲間たちとの信頼関係を深める。
5 自分を改革する努力をし新しい人生を創る。
6 家族はもとより、迷惑をかけた人たちに償いをする。
7 断酒の歓びを酒害に悩む人たちに伝える。


 断酒会では、この方針を実践することを断酒新生(断酒によって新しく生まれ変わること)と呼んでいますが、飲酒以外の問題を認めようとせず、断酒新生方針の4以下の必要性を理解しない、あるいは実践しようとしないことをアルコール依存の第二の否認と呼んでいるのです。

 こんな表現をしています。
 

 断酒活動に終点はない。断酒継続の先に、第4段階以降の価値観の転換による「断酒新生」がある。それは終わることのない自己改革(人間としての成長)と社会奉仕の精神の発露である。これを断酒会の生命線である「生涯治療」といい換えてもよい。


 いわんとするところはわかりますが、そんなに肩肘張らんでもねえ。なんとも大層で、こんな言い方をされるとついていけない・・・。

 第4段階以降を実践することを、断酒会では「第二の否認の解除」と呼びますが、言葉だけ聞くとなんのことかよくわかりません。それは第二の否認の克服の意です。

 それでは、AAでは、第二の否認についてどう考えているのか、ひいらぎさんのブログ(
→参照)を読んでもよくわからないので、ここでは触れません。

■ 第二の否認は断酒後の生き方の問題

 第二の否認の考え方は上のとおりです。断酒会の説明は表現がなんとも大仰で、やや抵抗を感じないわけじゃありませんが、Syousukeさんの考えも断酒会の説明も根っこは一緒です。

 それは断酒が断酒だけに終わってはいけないということです。断酒を契機として、これまでの自分を見つめなおし、生き方を変えなければならない。そこには、当然、これまで迷惑をかけてきた家族や友人への償いが含まれます。そうでなければ本当に断酒したことにはならないのです。

 断酒会のいいかたは、その新しい生き方の中に社会奉仕の必要性などということを含めるから話がややこしくなります。

 ある断酒会の席で、80年配の人が、断酒新生ということに関連して、死ぬときに孫たちに、「『おじいちゃんにはいろいろ悩まされたこともあったけど、最後は本当にいいおじいちゃんだったね』といわれるような生き方をこれからしていきたい。それが私の断酒新生です」と訥々と話されたことがありましたが、私はそれでいいのだと思います。

 断酒新生とはそういうことだと思うのです。何も断酒新生と社会奉仕(ボランティア)を結びつけることはないのです。

 それにつけても、アルコール依存の第二の否認を克服するというのは、いうのは簡単ですが、自身のこれまでの生きかた、考え方を変えていこうというのですから、これは難しい。断酒継続よりもはるかに難しいことだと思います。

 今回はこの辺にして、次回は、アルコール依存症の家族、親族の否認、お医者さんの否認について考えてみたいと思います。

  

                   今回のポイント

○ アルコール依存の第二の否認を克服しなければ、真の意味での断酒にはならない。
○ 第二の否認の克服は、これまでの生きかたを変えていくことを意味するから、その実践は相当に難しい。





        


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 (毎日かあさん」「ぼくんち」などでおなじみの漫画家西原理恵子さんの元夫で写真家の鴨志田穣さんは、42歳という若さで腎臓癌で死んだ。鴨志田さんは、腎臓癌が見つかる前、アルコール依存症を病んでいた。西原さんは「早く見捨てていればそれだけ回復も早かったかもしれない」と書かれている。アルコール依存症者だけでなく、是非、その家族にも読んで欲しい本。)



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