妻のアルコール依存体験談
今回は、 NHK福祉ポータル「ハートネット」への投稿記事(2012年11月19日)(→参照)を引用しよう。
妻(62歳)がアルコール依存症です。
私(63歳)は5年前に若年希望退職しました。その頃既に妻は依存症で、ウィスキーや焼酎を飲み続けて、朝は起きないし、私が夕方帰宅すれば寝ていました。夜中に起きだしてはパソコンで際限なくゲームをして好きな歌手の歌をイヤホンで聞いていました。
友人や近所の人との付き合いは一切絶って、間もなく、近くに住む両親とも絶交状態になりました。息子と娘はそれぞれ結婚して独立しており、今は2人とも海外にいます。私は、妻(母親)から逃げる意味もあって、2人が海外勤務を望んだこともあるのだろうと思っています。
私はもともと農家の長男で、田舎に老親が健在です。妻は3人姉妹の長女で、近くの実家に両親が健在です。
私は退職後は、田舎に帰って家を継ぐつもりでおりましたが、そのことについて妻とは詳しく話しあうことをしていませんでした。当然のことと分かってくれているだろうぐらいに考えていたのです。しかし、妻はこのことを凄く嫌がっていたのです(後で分かったことですが)。
妻は酔って暴れるようになりました。家中のものを片っ端からを捨てます。請求書やら納税関係の書類、保険の書類なども捨てられて困りました。雨の降っている庭に、私の靴を全部放り出し、スーツや礼服も放り出しました。
私の昔の日記や手紙を探し出して、結婚前に付き合いのあった女性や結婚後の風俗遊びのことを見つけ出して、それを種に私を責め続けました。私に罵詈雑言を浴びせ、信じられないような汚い言葉を投げつけます。双方の親兄弟もぼろくそに非難します。
妻はアルコール依存症に違いないと考え、専門病院や保健所に相談に行きました。「何とかして病院まで連れて来てください」と言われ、なだめすかして連れて行きましたが、本人が受診を拒否してしまうのでどうにもなりません。
私は田舎の実家に逃げましたが、朝から夜中まで電話が鳴りっぱなしで、受信拒否にすると、地元の警察や消防、そして親戚中に「緊急なのに電話が通じない」と掛けまくります。
家に戻るとしばらくは飲まずに仲の良い夫婦を演じますが、洗濯機の中や洗面台の下やベランダに大量のワインや焼酎を隠していて、飲み始めると「出ていけ!」と暴れて、出て行こうとすると必死で出て行かせまいとするのです。
何度も公園で寝込んだりパトカーの世話になりました。今、妻に家を渡して離婚するつもりで交渉中です。
ここには、妻がアルコール依存症に陥っていることのその内容が生々しく語られている。夫もこういう妻を抱えると大変だ。そう思いながら何度か読み直していると、何か変だなと思えてきた。
「それでは、夫のあなたは奥さんにこれまで何をしてきたんだ。奥さんに対するこれまでのあなたの振る舞い、対応はどうだったのか」と、私自身の日ごろの妻への対応は棚に上げて、思わず問いかけたくなる。
この投稿にはそのことが何も書かれていない。奥さんがアルコール依存に陥ったのは奥さんだけのせいだったろうか。
夫も辛かろうが、妻はさらに辛かろう。時にアルコール依存は、夫婦、家族の病でもある、そう思う。
春ですね。
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