私たちはその名を覚えて彼の名を賛美しよう
■ 王子と乞食の完成
私たちはその名を覚えて彼の名を賛美しよう。 「王子と乞食」の最後の言葉です。
「王子と乞食」の翻訳がついに完成しました。4年越しのことです。
出版社の社長の梶原、社員たち、花子、かよ、英治、英治の弟の郁弥、英治の父親、醍醐亜矢子たちが集まって、出版社でささやかなお祝いです。
おめでとう、花ちゃん。
■ 醍醐の退職と村岡印刷社長の交代
このお祝いの場で、亜矢子の出版社からの退職も公表されました。
「私にはどうしても、今、挑戦したいことがあるんです。蓮子さんの波乱に飛んだ一生を書いてみたいんです。そのあとのことはわからないけど、今はこの私のパルピテーションを大切にしたい」
村岡社長からも報告がありました。
「私は社長を引退します。代わりに、長男の英治が社長を、郁弥が専務を務めます。」
英治と郁弥のあいさつ。「私たちはじゃくしゃい、いや、じゃくしゃい、いや、若輩者ではありますが、よりよい本を出版するために頑張ってまいりますので、いままでどおり、どうぞよろしくお願いいたします」
郁弥も、こっそり父と花子に打ち明けます。
「明日は、かよさんの誕生日でしょう。明日、かよさんに結婚を申し込もうとおもっているんです。お父さんも反対しないでくださいよ」
郁弥は、ひと目みたときから、かよをこそ我が妻にと心に決めていたのでした。
「かよさんはいい。働き者だし、料理もうまい。ただ、郁弥、いっておくが、結婚式は東京でしろよ。山梨で挙げるなんていったら反対するぞ」と郁弥の父。
「王様と乞食」の単行本を出版することを郁弥が提案し、みんなの賛成を得ます。頬をつねって、それが本当のことだと確認し、喜ぶ花子。
本当に喜ばしいことのオンパレードです。
■ 母の形見、カメオのブローチ
その夜、歩を寝かしつけてから、英治が花子に話しかけます。
「これは、かすみが母からもらったカメオなんだ。かすみから郁弥が譲り受けていたんだけど、郁弥からこれを花子さんにってあずかったんだよ。受け取ってくれるかい」
自分の妻ながら、英治は花子のことを「花子さん」と呼んでいるんでした。
花子にとっても嬉しい贈り物となりました。
■ かよへの求婚
翌日、郁弥はかよに求婚するため、かよの勤めるカフェにやってきます。
郁弥は数人の楽団員もこっそりつれていました。かよのサプライズバースデイをしようというのです。
並み居るお客さんを前に、郁弥は楽団員を店の中に呼び込み、演奏を開始して、そして大きな声でこういいました。
「あなたは私の女神です。かよさん、結婚してください」
驚いたお客たちから拍手が沸き起こります。
今にも泣き出しそうなかよ。
こんなこと、人前でいってほしくはなかったのですね。
「郁弥さんのばかっちょ!」かよはそう泣き叫んで店を飛び出したのでした。
あ~あ、郁弥さん、やってしまいましたね。ではごきげんよう。さようなら。
アンのゆりかごー村岡花子の生涯ー(花子とアンの原作本)をアマゾンで買おう。
私たちはその名を覚えて彼の名を賛美しよう。 「王子と乞食」の最後の言葉です。
「王子と乞食」の翻訳がついに完成しました。4年越しのことです。
出版社の社長の梶原、社員たち、花子、かよ、英治、英治の弟の郁弥、英治の父親、醍醐亜矢子たちが集まって、出版社でささやかなお祝いです。
おめでとう、花ちゃん。
このお祝いの場で、亜矢子の出版社からの退職も公表されました。
「私にはどうしても、今、挑戦したいことがあるんです。蓮子さんの波乱に飛んだ一生を書いてみたいんです。そのあとのことはわからないけど、今はこの私のパルピテーションを大切にしたい」
村岡社長からも報告がありました。
「私は社長を引退します。代わりに、長男の英治が社長を、郁弥が専務を務めます。」
英治と郁弥のあいさつ。「私たちはじゃくしゃい、いや、じゃくしゃい、いや、若輩者ではありますが、よりよい本を出版するために頑張ってまいりますので、いままでどおり、どうぞよろしくお願いいたします」
郁弥も、こっそり父と花子に打ち明けます。
「明日は、かよさんの誕生日でしょう。明日、かよさんに結婚を申し込もうとおもっているんです。お父さんも反対しないでくださいよ」
郁弥は、ひと目みたときから、かよをこそ我が妻にと心に決めていたのでした。
「かよさんはいい。働き者だし、料理もうまい。ただ、郁弥、いっておくが、結婚式は東京でしろよ。山梨で挙げるなんていったら反対するぞ」と郁弥の父。
「王様と乞食」の単行本を出版することを郁弥が提案し、みんなの賛成を得ます。頬をつねって、それが本当のことだと確認し、喜ぶ花子。
本当に喜ばしいことのオンパレードです。
■ 母の形見、カメオのブローチ
その夜、歩を寝かしつけてから、英治が花子に話しかけます。
「これは、かすみが母からもらったカメオなんだ。かすみから郁弥が譲り受けていたんだけど、郁弥からこれを花子さんにってあずかったんだよ。受け取ってくれるかい」
自分の妻ながら、英治は花子のことを「花子さん」と呼んでいるんでした。
花子にとっても嬉しい贈り物となりました。
■ かよへの求婚
翌日、郁弥はかよに求婚するため、かよの勤めるカフェにやってきます。
郁弥は数人の楽団員もこっそりつれていました。かよのサプライズバースデイをしようというのです。
並み居るお客さんを前に、郁弥は楽団員を店の中に呼び込み、演奏を開始して、そして大きな声でこういいました。
「あなたは私の女神です。かよさん、結婚してください」
驚いたお客たちから拍手が沸き起こります。
今にも泣き出しそうなかよ。
こんなこと、人前でいってほしくはなかったのですね。
「郁弥さんのばかっちょ!」かよはそう泣き叫んで店を飛び出したのでした。
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